お葬式の進め方

お葬式の一般的な手順・進行については、数多くの葬儀社ホームページやハウツー本で紹介されていますが、消費者の立場に立った手順・進行の説明は中々無いように思います。ですから、お葬式を実際やってみると「葬儀社の敷いたレール」の上を走らされているように感じるのかも知れません。(仏式の場合の一般的な手順・流れです。)

【事前準備 危篤】

◆ 家族、主だった親戚や近しい友人に連絡をしましょう
◆ 本人が死亡したら分からなくなるものを考えましょう
  a. 貯金通帳、印鑑、生命保険の証書等の場所確認
  b. 遺言があるかの確認
  c. 臓器提供、献体など本人が決めていたことの確認
◆ 宗教の宗旨宗派、菩提寺の有無を確認しましょう
◆ 本人の経歴をまとめておきましょう
◆ お見舞いをしていただいた方の記録の整理をしましょう
◆ 万一に備えて現金の用意をしておきましょう

【臨終】

◆ 病院で死亡したとき
  a. 医師から死亡を告げられたら合掌して祈りましょう
  b. 看護士によってご遺体の処置が終わったら、着替えをしましょう
(着替えは、浴衣が便利です。)
  c. 死亡診断書を書いてもらいましょう
  d. 病室の片づけをしましょう(忘れ物の無いように注意しましょう)
  e. ご遺体の搬送先を決めましょう(自宅、斎場)
  f. 病院の退院手続きをしましょう
(医師、看護士への挨拶、入院治療費の精算など)
  g. ※病院によっては「末期の水」「死化粧」を施すところもあるようです
◆ 自宅で死亡したとき
  a. かかりつけの医師に連絡し、死亡の確認をしてもらいましょう
  b. 医師に死亡診断書を書いてもらいましょう
◆ 死亡の連絡について
    連絡が必要な家族、親戚、友人、関係先に連絡をしましょう
(連絡内容:死亡者名、死亡時間、病院名、死因など)
◆ ご遺体の搬送
  a. ご遺体は、あらかじめ決めていた搬送先に移しましょう
  b. あらかじめ決めた葬儀社が無い場合は、病院紹介の葬儀社に搬送だけをお願いしましょう
    ※病院から紹介された葬儀社に搬送を頼み詳しい説明もないまま葬儀を依頼しますと、トラブルになるケースがありますので、充分な注意が必要です

【ご遺体の安置】

◆ ご遺体の安置
  a. ご自宅の場合は、ご遺体を安置する部屋を片付け、布団を用意しておきましょう
  b. ご遺体は「北枕」または「西枕」で安置しましょう
  c. ご遺体には顔に白い布をかぶせ、胸の上で両手を合掌させて数珠を持たせましょう
◆ ご遺体の枕元に「枕飾り」を整えましょう
  a. 枕飾りとは、白い布をかけた小机の上に次のものを用意します
・・・花立、燭台、香炉、鐘(りん)、水、枕飯、枕団子
  b. 香炉の線香、燭台のロウソクに火をともし、一晩火を絶やさないようにしましょう
◆ 「末期の水」を与えましょう
    「死に水」とも言い、この世からあの世へ旅立つ人へ最後の水を与えるものです
◆ 「死化粧」を施しましょう
    死化粧は、男性はひげを剃り髪を整えましょう。女性は、髪を整え薄化粧をしましょう

【家族との話し合い】

◆ 喪主・世話役を決めましょう
◆ 話し合いは、ご遺族と故人の両親、兄弟姉妹に加わってもらいましょう
◆ 故人の要望、意向があったか確認しましょう
    お葬式の宗教、形式、祭壇、呼ぶ人、弔辞奉読者など
◆ お葬式の予算、形式をある程度決めておきましょう
  a. 葬儀費用・お布施・飲食接待費など
  b. お葬式の形式、規模、会葬者数など
◆ 遺影写真を検討して決めておきましょう

【葬儀社との打ち合わせ】

数社の葬儀社に連絡し、見積書を出してもらいましょう
    葬儀形式、宗旨宗派、規模、希望概算費用、会葬者数などを伝えましょう
◆ 見積書の内容を比較検討し葬儀社を決めましょう
◆ 葬儀社と通夜・葬儀告別式について打ち合わせましょう
  a. 見積書の内容に分からないことがあった時は、納得するまで説明を求めましょう
  b. 故人の要望・意向があれば伝えましょう
  c. 宗旨宗派、菩提寺の有無を伝えましょう
  d. 式場、祭壇、僧侶の手配(戒名)、火葬許可証の手続き、霊柩車、マイクロバス、進め方 等々
◆ 遺影写真を検討して決めておきましょう

【納 棺】

◆ 故人に持たせたいものがあれば事前に準備しておく
  a. タバコ、眼鏡、お守り、書籍、日記帳、着物、杖など
  b. 火葬に障害のあるプラスチック製品、ガラス製品、金属製品や爆発の恐れのあるガスライターやスプレー等は入れないようにしましょう
◆ ご遺体を清め、死装束を着せましょう
◆ ご遺体を棺に納め祭壇の前に置きましょう

【通夜・葬儀の準備】

死亡届の提出
    市区町村役所に提出し、火葬許可証を受領する
通夜・葬儀日程の連絡
    通夜・葬儀告別式の日時・式場が決定したら連絡しましょう
弔辞の依頼
  a. 故人との関係の深かった方に弔辞を依頼しましょう
  b. 故人の経歴を添えて依頼しましょう
手伝っていただく方の役割分担の確認
    受付係、案内係、誘導係、写真係 等々
供花・供物の並べ順、焼香方法と焼香順、出棺時の役割分担などを決めておくと良いでしょう

【通 夜】

祭壇の設営に際してご遺体を移動します。
受付の準備をします
  香典受け、名刺受け、会葬・香典帳、筆記用具等の確認
開式10分ほど前には、式場に着席し手いただきましょう
全員、起立して合掌礼拝で僧侶を迎えます
司会者による通夜式開式の案内があります
僧侶の読経を拝聴します
喪主・遺族・親族・来賓の順で焼香を行います
読経終了後、全員起立合掌礼拝して僧侶を見送ります。
その後、司会者により閉式の辞があり、通夜式の終了となります
通夜振る舞い
  a. 弔問客を宴席(通夜振る舞いの席)にご案内します
  b. 僧侶へは、挨拶をして見送ります
  c. 喪主・遺族は、弔問客の対応をし、全体の前でお礼の挨拶を述べます

【夜とぎ】

式場の整理をして、翌日の葬儀の段取りを確認しておきましょう
遺体が祭壇に安置されているときは、親族が交代でローソクと線香を絶やさないように守ります
お守りする人の夜食、仮眠施設を整えます
それ以外の人は、自宅に戻ります
翌日の葬儀の準備・確認をしておきましょう
最近は、翌日の葬儀に備え就寝するケースが増えてきています

【葬儀告別式準備】

葬儀の挨拶文を考える
関係者に渡す心づけを用意しておく
弔電の読み順、供花の並べ順などを確認する
火葬場に同行する人の最終人数を確認する
喪主は、僧侶、来賓の出迎え挨拶をしましょう
受付係りは参列者の受付を始めます
  a. 記帳のお願いをする
  b. 香典を拝受する

【葬儀告別式】

開式10分ほど前に、喪主・遺族・親戚・来賓を所定の席に案内する
一般会葬者へ入場の案内を放送する
司会者が葬儀開式を告げる
全員起立し合掌礼拝で僧侶を迎えます
僧侶の読経が始まります。拝聴します
僧侶が引導作法を行います
司会者の案内により、壇上に出て弔辞を奉読します
  a. 霊前にて拝礼し喪主・遺族・親戚・来賓の順に一礼します
  b. 弔辞用紙を取り出し、ゆっくり読み上げます
  c. 奉読後は、弔辞を元通りにし、弔辞台または祭壇に供えます
司会者より、弔電を数通ほど奉読します。喪主は、拝聴します
奉読終了後、司会者は弔電を霊前に献呈します
指名焼香は、司会者から氏名を呼ばれたら焼香を行います
葬儀委員長を立てているときは、喪主より先に行います
一般焼香は、司会者の案内により焼香を行います
読経終了後、僧侶が退場します。司会者より閉式が告げられます

【最後のお別れ・出棺】

喪主・遺族・親戚は祭壇前に集合し、喪主より順に棺に生花を入れて合掌します
棺に蓋をし、喪主より釘打ちをします
あらかじめお願いをしている棺を持つ人(4~6名)が集合します
喪主・遺族は、位牌・遺影・遺骨箱を持ちます
位牌・遺影・遺骨箱・棺の順で葬列を組み、霊柩車に向かいます
棺を霊柩車に納めます
喪主、または遺族代表が謝辞を述べます。遺族、親戚は後ろに並びます
謝辞終了後、火葬場へ同行する方は速やかに所定の車に乗車します
会葬者は、合掌で霊柩車を見送ります

【火葬納め式お骨上げ】

火葬場に到着したら、火葬許可証を事務所に提出します
火葬場係員の指示により、霊柩車から棺を降ろし炉前に運びます
  a. 僧侶が同行されたときは、読経を上げていただきます
・納め式
  b. 喪主より順に焼香します
  c. 棺を炉に納めます
火葬開始後は、収骨の案内があるまで控え室で待機します
 お茶、お酒、お菓子などの用意をします
火葬場係員の説明に従い、お骨あげを行います
 しきたりは地域によって異なります
収骨後、火葬場係員より埋葬許可証を受け取ります

【還骨法要 精進落し】

火葬場から斎場に戻った人は、用意された塩と水で身体を清めます
位牌・遺影・骨壷を後飾り祭壇に安置します
集合後、僧侶による読経と焼香をおこないます(還骨法要)
法要終了後、精進落しに移ります
精進落しは、僧侶が主賓となり、来賓・親戚の順に並び、喪主・遺族は、末席にすわります
会食前に喪主が御礼の挨拶を述べます
会食中は喪主・遺族が接待にあたります
僧侶が帰られるとき、別室でお布施をお渡しします
・葬儀翌日、寺院に持参する場合もあります
会食終了の挨拶を述べ、お開きにします。
※本来、亡くなって7日目に行う初七日法要も遠方より来られている親戚等への配慮から還骨法要と合わせて行うことがほとんどです

【事務の引継ぎ】

世話役または、手伝いの責任者から香典、香典帳や会葬者名簿などを引き継ぎます
  a. 香典
  b. 香典・供物の控え帳
  c. 弔電・弔辞
  d. 会葬者名簿
  e. 弔問客の名刺
  f. 会計帳と残金

【葬儀後の対応】

挨拶回り
  葬儀でお世話になった方々に、喪主自身がお礼の挨拶に出向きましょう
・葬儀委員長、弔辞奉読者、世話役
・寺院、僧侶
・ご近所の方、町内会役員
・葬儀を手伝ってくれた方
・病院、医療関係の方
・故人の仕事先や喪主・家族の勤務先
・遅くとも初七日までに挨拶回りを済ませましょう
・葬儀直後の場合は、喪服で、2~3日後は地味な平伏で挨拶回りをしましょう
・遠隔地などで訪問できない場合は、電話にてお礼を述べましょう
礼状・挨拶文
  直接お礼の挨拶が出来ない方へは、礼状・挨拶文で誠意を伝えましょう
・挨拶回りに出向くことができない方
・弔辞・弔電をいただいた方
・葬儀でお世話になった方
喪中ハガキ
  ・年賀状の代わりに、年賀欠礼の挨拶状(喪中ハガキ)を郵送しましょう
・年賀欠礼の挨拶状は12月初旬に先方へ届くように郵送しましょう
・喪中に年賀状をいただいた場合は、松の内(1月7日)を過ぎてから
 「寒中見舞い」の形で挨拶状を出すと良いでしょう

【香典返し・形見分け】

香典返し
  ・お返しの時期は、忌明け(満中陰)前後に行うことが多いようです
・お返しの目安は、頂戴した香典金額の1/2~1/3程度です
形見分け
  ・故人の愛用品で使えるものは、近親者に形見分けとしてお渡ししましょう
・目上の方への形見分けは、失礼になることがあるので注意
・形見分けの時期は、特に決まりはありませんが、忌明けに合わせのが一般的でしょう