お葬式の言葉集

【あ行】

あじさい あとかざり(後飾り)
葬儀終了後から四十九日間での間、遺骨と位牌を安置して飾る壇のこと。この間に用いる位牌は葬儀で用いた白木位牌で、四十九日が過ぎたら塗り位牌に変えて仏壇に納める。また、白木位牌は檀那寺に納める。
いこつ(遺骨)
一般に死者の骨のこと。火葬して骨になったもの、土葬されて骨化したものがある。
いさん(遺産)
死後に遺された財産のこと。土地・家屋・事業用財産・有価証券・現金・預貯金・家庭用財産など金銭に見積もりのできる経済価値のあるもの。借地権・電話加入権・著作権・貸付金なども含まれる。本来の相続財産以外の死亡保険金・各種保険金・死亡退職金もみなし相続財産となる。
いしょ(遺書)
死後のために書き残された文書。遺言は法律的な要件が調っていないと遺言として効力を発揮しないが、遺書自体は私的な文書である。
いぞく(遺族)
死者の家族のこと。「遺された家族」が原義。遺族の範囲は、常識的には次のようになる。〔本人が未婚の場合〕本人の親、本人の兄弟姉妹〔本人が既婚の場合〕本人の配偶者、本人の子供、これに結婚前の家族(親、兄弟姉妹)を加えて考えることがある。広義でも2親等の血族が範囲。
いたい(遺体)
原義は「遺された身体」。死体は「死者の身体」ということであるが、死体が一般的な表現であるのに対して、遺体は死者と特別な関係にあった遺族・知人などにとっての死体の意。従って遺体に対しては特別な感情があり、遺体の尊厳が極めて大切にされる。
いっしゅうき(一周忌)
1年目の命日のこと。
いはい(位牌)
元は中国儒教の死者の霊の依り代が起源。戒名あるいは死者の名を記した木の札。通常死亡し僧侶より戒名を授与され、僧侶が白紙に書いた戒名を白木の札の表に貼り四十九日まで用いる。それ以降は塗り位牌に換えて仏壇に納める。
いんどう(引導)
本来は仏道に導くこと。葬りの前に法語などを僧侶が唱え死者を浄土に導いたり、成仏を宣言する。
えいたいしよう(永代使用)
墓地の一般的な使用権を示す言葉。永久に使用を許可するのではなく、承継者がいる限り期限を定めずに使用を許可すること。この使用を許可されたとき、使用者は永代使用料を支払う。
えいたいくようぼ(永代供養墓)
家族単位で墓の祭祀を行うのではなく、寺院が責任をもって祭祀する墓のこと。家族の責任で墓を守るのではないため承継の問題は発生しない。最初から合葬するのではなく一定期間は個別に管理し、その期限が過ぎて承継者がいないときは合葬するなどと2段階になっているケースも多い。
えこう(回向)
本来は自らが積んだ徳が他に巡らされ、転じて及ぶこと。読経や布施をなし死者にそれを振り向けること。
えんばーみんぐ(エンバーミング)
日本語では、「遺体衛生保全」と訳されています。遺体を消毒・防腐・化粧・修復する処置。体内の血液を静脈から排出し防腐剤を注入したり、ガスや内容物を排出し防腐剤を注入したりする。また、目や頬、傷口を修復する。処置後10日間程度は腐敗などの遺体変化が生じない。北米では遺体の9割が処置されるが日本での普及率は2~3%。
えんめいちりょう(延命治療)
終末期において治療して回復の可能性がなくなった場合でも、死期を延ばすことを目的として行う治療のこと。
おきよめ(お清め)
本来は、死の穢れを払うという行為。死穢は伝染すると考えられ、これを払うために飲食を行った名残で葬儀後や通夜後の飲食を指してお清めと言われている。
おぜんりょう(お膳料)
食事の費用のこと。食事の席に僧侶がつかないで帰るとき、食事を振舞う代用として若干の金額を包んだりする。
おわかれかい(お別れ会)
近年現れたもので告別式の独立形態。葬儀後に2~6週間程度経過後に関係者や知人などが集まり追悼の会をもつこと。この場合、葬儀は近親者だけで行うケースが多い。「偲ぶ会」などの名称が使われることもある。
おわかれのぎ(お別れの儀)
火葬のための出棺を前にし棺の蓋を外し、遺族らが遺体と対面し花などを入れて最後の別れのときをもつこと。

か行

コスモス かいそうれいじょう(会葬礼状)
葬儀や告別式に来て会葬してくれた人に対hして手渡す礼状のこと。本来は後日に訪問してお礼をする、あるいは書状を書いてお礼することを簡略化し、予め印刷しておいた礼状を当日手渡すことが慣用化した。
かいみょう(戒名)
戒を授けられ仏弟子となった者に授けられる名前。江戸時代以降、死者に戒名を授与する没後作僧(もつごさそう)が一般化したため、死者に付けられる名前との誤解も一般化した。
かそう(火葬)
死体を火で焼き骨にすること。日本は火葬率が99%で世界一。世界的には火葬率が上昇傾向にあるが、まだ土葬が主流。日本の火葬は欧米と異なり、きれいに遺骨の形状が残るよう工夫される。火葬には自治体の発行する火葬許可証が必要。火葬後に骨を拾い骨壷または骨箱に納めることを拾骨(収骨、骨上げ)と言う。火葬後に火葬許可証は火葬済の証印を押して返却されるが、これは納骨時に墓地または納骨堂の管理者に提出する。分骨するときは申請すれば火葬場で火葬証明書を発行。
かそうきょかしょう(火葬許可証)
火葬してよいとの許可証。市区町村役所で死亡届が受理された後、火葬許可申請書を提出して発行される。「埋・火葬許可証」「火・埋葬許可証」とも言う。かそうじょう(火葬場)遺体を火葬する施設。東京などには民営火葬場もあるが、全国的には地方自治体が経営するものが多い。
がっそうぼ(合葬墓)
家族単位ではなく、広く共同に利用する墓のこと。骨壷(箱)単位で収納するところと、骨壷(箱)から開いて、故人を特定できない形で収納するケースとがある。家族単位ではないため墓の承継の問題は生じない。「永代供養墓」という表現は仏教的表現ということで公営や民営では「合葬墓」という表現をとっている。
かみだなふうじ(神棚封じ)
神棚がある場合、死者が出ると死忌にそまっていない他者の手で神棚を白紙を貼って封じ、死忌が及ばないようにする措置。四十九日あるいは五十日祭を終えて白紙を外す。
かんこつほうよう(還骨法要)
火葬後に自宅の後飾り壇に遺骨を安置して行う法要のこと。今は斎場、料理店などで葬儀後の会食に先立って営まれる例が多い。きあけ(忌明)忌中を終えること。一般に四十九日または五十日祭をもって忌明とし、遺族は日常生活に復帰する。
きたまくら(北枕)
死者を部屋に安置する際に枕直しを行うが、このとき頭の向きを北の方向にすること。釈尊が亡くなったときの姿を模したと言われる。
きちゅう(忌中)
一般に四十九日または五十日祭までを言う。遺族が死亡直後に祭りなどに参加せず、こもって弔いに専心する期間のこと。遺族は死穢に染まっているので隔離されたという意味もあった。このことから真宗僧侶を中心に忌中という言葉を改めるべきとの議論もある。
きとく(危篤)
病気が重なり死ぬ危険が切迫すること。
きょうか(供花)
葬儀などで死者に供える花のこと。遺族・親族・知人・関係企業などが供える。寺で仏に対して供える花は供花または供華と書き「くげ」と読む。
きよめじお(清め塩)
古くは身を清めるには水や海水が用いられる。葬式に出ると死の穢れに染まったとして、帰ってくると玄関前で手を洗い、塩を身に振りかけた。戦後になり葬祭業者が会葬者サービスとして小さな紙包みの塩を開発して一般化。
くぎうち(釘打ち)
出棺に際して柩の蓋をし、遺族が釘を石で打って封じる民族習慣。石で打つのは石に呪力があると信じられたため。死霊を封じるという意味があることから、釘打ちはやめるべきとの議論も。
ぐそく(具足)
道具のこと。
くもつ(供物)
葬儀などで死者に供える物(盛籠、果物、線香など)のこと。遺族・親族・知人・関係企業などが供える。供物は供花に比べより関係が深い少数の人が供える傾向にある。
くよう(供養)
「供給資養」からきた言葉。仏・宝・僧の三宝に供え物をし資養することから死者(の霊)に供え物をし死者を養うという意味になった。供花、香典、供物は全て供養のためであり、葬儀や法事を行うことも、会葬者に品物を配って徳を積むことも供養として行われる。仏教の構造では仏に供養しこれを死者に振り向けるという回向の形になる。
ぐりーふ(グリーフ)
英語で「死別の悲嘆」のことを言う。死別を体験した遺族は悲嘆に陥り、場合によりショックを受け無反応になったり、怒りが他者や自分に向けられたり、抑鬱状態に陥ることがある。
けんあん(検案)
法律用語では死体を調べ医学的に事実的に確認すること。警察医などが行う死体の検案を「検死」とも言う。
けんか(献花)
生花を捧げること。埋葬地や事故死の現場などに死を悼む行為として広く行われているのは世界共通。葬儀においての使用は、日本ではキリスト教葬儀で仏教の焼香の代わりになる告別行為として始められた。無宗教葬でも一般化している。
けんし(検視)
警察や検察が死体を調べること。
けんたい(献体)
医学部や歯学部の学生の教育のために行われる解剖実習に死後の遺体を供することを無償で行うこと。生前に自分の意思で家族の同意を得て大学に登録しておく。献体遺体に対する解剖を「正常解剖」と言う。解剖実習後は大学の責任で火葬され遺骨は家族に変換されるが、引き取り手のない遺骨は大学の責任で合祀墓に納められる。死後48時間以内の引取りが希望されている。
こうえいぼち(公営墓地)
地方自治体などの公共団体が経営する墓地。一般に住民に対して使用が認められている。
こうでん(香典)
香を供養のために供えることに由来する。現在では会葬者が弔い行為として金銭をもちよること。香を供える行為を葬式を出す行為の象徴と理解し、葬式を出す資材として食料やお金を供えるようになったと思われる。
こうでんがえし(香典返し)
返礼品。香典のお礼として遺族が品物を返すこと。
ごうどうそう(合同葬)
葬儀の主催が複数組織にまたがったときの葬儀。遺族と会社、複数の会社、会社と団体などの組み合わせがある。
こくべつしき(告別式)
葬儀での故人との別れの儀式。葬列が廃されて誕生したもので、葬儀式に引き続いて行われる。現在では葬儀式と同時並行的に進行する形式が多い。告別の方法には、焼香、献花、玉串奉奠がある。最近では、告別式を独立させて「お別れ会」として行われることがある。
こつあげ(骨上げ)
拾骨と同じ。
こつつぼ(骨壷)
遺骨を収納する壺のこと。地域によって拾骨する遺骨の量が異なるために大きさが異なるまた、本骨(喉仏、実際には火葬時に溶けるので第二頚骨、白骨ともいう)と胴骨(その他の部分の骨)を分けて収納する地域もある。

さ行

シバザクラ さいし(祭詞)
神道で祭で斎主が述べる言葉。一般的には「のりと」と言われる。
さいし(祭祀)
神や祖先を祭ること。「祭祀財産」とは、墓、仏壇、神棚などのこと。遺産相続の際に控除される。「祭祀主宰者」とは墓などの祭祀財産を管理したり、葬儀の喪主を務めるなど祭祀を行う者。
さいしゅ(斎主)
神葬祭を主宰する神職のこと。「祭主」に同じ
さいじょう(斎場)
葬儀をする場所のこと。昔は臨時に設営されたが現在では常設の建物の斎場(葬儀会館)が現れている。
さいだん(祭壇)
告別式用の装飾壇のこと。仏式で主として使用される上部が宮型、寺院建築風の葬植物は昔の葬列で用いた輿(柩を運ぶ道具)が変形したもの。現在では、葬儀式の法要・礼拝・のための装置という意味と死者を弔うための表現装置という意味があり、後者の比重が大きくなっている。
さかき(榊)
神事に用いる常緑樹。ツバキ科の小高木。神事の際には正面両サイドに飾られる。枝葉は玉串として使用する。
さんこつ(散骨)
遺骨を細かく砕きこれを墓地以外の山や海に撒く葬法のこと。法的には確定していないが「葬送を目的として節度を持って行うならば違法ではない」と言う法解釈が有力。「葬送を目的として」と言うのは「遺骨遺棄を目的としないで」と言う意味。また、「節度を持って」とは、遺骨に対しての人々の意識(恐怖、嫌悪、尊重)などを考慮して「周囲の人々が嫌がる場所にはしない」ことと、原型を残さないように2ミリ以下に粉砕すること、が必要と考えられる。
さんぽう(三宝)
仏(ブッダ)・法(ダルマ)・僧(サンガ)の3つを仏教徒は尊敬し、供養し、大切にすべきとされ三宝と呼ばれる。
(死)
命がなくなること。古代の日本人は身体から霊魂が遊離してしまう事を死と理解した。現在の人間の死は医師が行うとされている。医学的な死とは細胞にいたるまでの死ではなく有機的全体としての固体として生命活動がやんだと判断されることを言う。現在は心臓死と脳死の2種類による判定がある。
じいんけいだいぼち(寺院境内墓地)
宗教法人の経営する墓地で、当該の檀信徒・信者の死者祭祀のために供される墓地。檀信徒などの死者祭祀のため施設であるから寺院の宗教施設の一部と言う位置づけをしている。当該宗教法人の檀信徒以外は使用できないのが原則。
しえ(死穢)
死の穢れのこと。古代・中世において死は恐怖の対象と見られ、死は伝染すると信じられた。死体、それと接する遺族は死穢に染まっていると考えられ、清められるべきものと考えられた。葬式に出た者が家に入るとき清めをしたり、遺族が忌中の間はこもって祭りなどには出ないのは清まる時間が必要との考えもあったから。現代では否定すべき観念でだが、死が家族に生活的にも精神的にも強い痛みを与えるものとして認識されたことの表現でもある。
しきじ(式辞)
式で述べる挨拶のうち、特に主催者側を代表して行う挨拶を言う。社葬などでは葬儀委員長が式の中心で行う挨拶のこと。
しきみ(樒)
仏花といわれ、もくれん科の常緑小高木で榊と同じく香花。かつては墓に供えられた。葬儀で用いられる。末期の水で樒の葉が用いられ、枕飾りでは1本樒が用いられる。
しごこうちょく(死後硬直)
筋肉が硬化して関節が動かなくなる現象。死後2時間くらいで顎関節に出現、順次全身に及び6~8時間で手足に認められる。8~10時間までは筋肉に力を加えると柔らかくなるが、また硬直する。およそ20時間後が最も硬直が強い。その後、腐敗の進行と共に硬直は解けていく。
しごのしょち(死後の処置)
死の判定直後に行われる遺体に対する清浄、傷口などの処置、衛生的処置、着替え、死化粧などを言う。「清拭」とも言われ、現在では病院死が多いことから、看護師など医療関係者の手で行われることが多い。在宅死の場合には、訪問看護師あるいは葬祭従事者が行う。
しじゅうくにち(四十九日)
仏教では死の当日を含め49日間を中陰(ちゅういん)と言い、死者の弔いでは極めて重要な期間として位置づけられている。死後7日おきに死者を悼む法要を行う。日数は死去した日を入れて計算する。7日目が初七日(しょなのか)、14日目が二七日(ふたなのか)、21日目が三七日(みつなのか)、28日目が四七日(よつなのか)、35日目が五七日(いつなのか)、42日目が六七日(むつなのか)、最後の49日目が七七日(しちしちひ)といい、満中陰(まんちゅういん)となる。この49日を忌中(きちゅう)といい、遺族は身を慎んで死者の弔いに専念すべきとされる。
しぜんそう(自然葬)
葬送の自由をすすめる会が自然との共生を掲げて行う散骨のこと。
したいけんあんしょ(死体検案書)
診察していた医師がいない、あるいは犯罪死・災害死などの異常死に際して警察医(監察医)が死体を検案し発行する証明書。死亡を証明するのは死亡診断書あるいは死体検案書のいずれか。
しにげしょう(死化粧)
死後に遺体に対し顔を整え、髭そりや口紅などで化粧を施すこと。
しにしょうぞく(死装束)
一般的には遺体に対して最後に着せる服のこと。英語ではフューネラル・ドレスと言う。近年は死装束も多様化し故人の希望や家族の希望で好みの服を着ることが多くなっている。日本の伝統的な死装束は仏式。経帷子を着て、脚には脚絆、手には手甲、足には白足袋に草履を履かせ、三途の川の渡し賃と言われる六文銭を入れた頭陀袋をかけ、頭には△の天冠(三角布)を着せる。西方浄土へ旅する修行僧の姿になぞらえた巡礼姿である。仏教徒でも真宗の門徒はこれ着用しない。 しのびて(しのび手)神道の拝礼は2礼2拍手1拝であり、拍手(かしわで)のとき、通常の拝礼では両手を音を出して叩くが、葬儀のときは両手を合わせる寸前で止め、音を立てない拍手をする。
しはん(死斑)
心臓が停止し血流が止まると血管内の血液は下のほうに集まる。下になった部分の皮下の静脈に溜まった血液の色が皮膚を通して見えるのが死斑。死後30分程度で点状の斑点が出現、2~3時間でこれが融合、20時間以上経過すると死斑は固定する。
じぶんそう(自分葬)
正式に概念が定まった用語ではない。自分らしい葬儀を予め企画しておき、その企画に沿った葬儀を行うこと。
しぼうしんだんしょ(死亡診断書)
診察していた患者が死亡したことを判定した医師の発行する死亡証明書。
しぼうとどけ(死亡届)
人が死亡した時、戸籍を抹消するために死亡診断書又は死体検案書を付けて市区町村役所に届出すること。国内で死亡した時は7日以内、国外で死亡した時には3ヶ月以内に提出する。届出先は死亡者本人の本籍地、届出人の現住所地又は死亡地のいずれかの市区町村。
しめいしょうこう(指名焼香)
葬儀のとき焼香する際に焼香順位に氏名を読み上げて行う方式のこと。同「呼名焼香」
しゃそう(社葬)
企業が主催して行う葬儀。遺族が費用を負担して行う名目的社葬もある。実質的な社葬の場合、取締役会を開き社葬とすることを議決し議事録に残す。この場合、社葬に要した費用は経費として認められる。但し、入院費、戒名に対するお布施、火葬料は個人が支払うべきものとされ、支払った場合は贈与となる。香典を企業が受け取った場合には雑収入に計上する。
しゅうこつ(拾骨)
火葬後に焼骨を拾い、骨壷(骨箱)に収めること。「骨上げ」「収骨」とも言う。
じゆうそう(自由葬)
定着した概念ではない。仏式葬儀が一般的なことから無宗教葬を選択して自由な方式で葬儀を行うこと。
じゅかい(授戒)
仏弟子とするため戒を授けること。戒を授かることを「受戒」。
しゅっかん(出棺)
火葬場に向けて柩が出立すること。
しゅばつ(修祓)
神に祈り罪・穢れ・災いなどを取り去るために行う儀のこと。「祓(はら)い」のこと。
じゅもくそう(樹木葬)
99年の岩手県が最初。雑木林の保護を目的として、雑木林全体を墓地として許可を得た。墓石や納骨堂などの人工物は一切用いない。直接地面を掘り、遺骨を埋めた後、土を被せ埋葬位置にヤマツツジなどの花木を植える。
しょうこう(焼香)
香を炊いて仏に手向けること。香は仏の食物と言うことで仏教の法要で仏を供養する際に用いる。死者との別れにも用いる。抹香を使う場合と線香を使う場合とがある。浄土真宗では死者の供養するためではなく自らを清めるために行うので、抹香では額にいただくことや、線香では立てることをしない。回数や本数は宗派により異なり1~3回(本)となっている。香は仏教の専売特許ではなく、カトリックでも司祭による献香が古くからあることから、死者との告別に焼香も認められるようになった。
しょうこつ(焼骨)
火葬して焼かれた骨のこと。
しょうじんおとし(精進落し)
かつては忌中は肉食をしないで精進した。四十九日を終えて精進料理を止めることから、四十九日を終えての会食を精進落し(上げ、落ち)と言った。今はそれを繰り上げ葬儀後に行っているのが通例。
しょうつきめいにち(祥月命日)
年の命日(死亡日と同じ月日)のこと。
しょなのか(初七日)
亡くなった当日を加えて7日目に営まれる法事。現在は、葬儀終了後に繰り上げて行う事が一般化している。(繰上げ初七日)
しんしょく(神職)
神道における神社で神事に仕える人。「神主」「神官」とも言う。
しんそうさい(神葬祭)
神道における葬式のこと。
しんぞうし(心臓死)
心臓死は、【1】呼吸の停止 【2】心拍停止 【3】瞳孔散大・対光反射消失の3点の不可逆的停止を判断して死亡を判定。「不可逆的」とは元に戻ることがない、と言う意味で蘇生の可能性がないと言うこと。
しんだいしゃ(寝台車)
通常は病人や高齢者をストレッチャーに載せたまま移送できる車のことであるが、葬儀では病院等で亡くなった場合に自宅等に移送することを主たる目的とした車のこと。式場や火葬場への移送にも使える。通常の寝台車は旅客運搬用なのに対して、死後用いるのは貨物運搬用で霊柩車に分類される。一般のバン型霊柩車という。
すいそう(水葬)
海水中に遺体を沈める葬法のこと。公海を航海中に船舶内で死亡したとき、死後24時間経過し、衛生的に遺体を保存できない場合、本人写真を撮影、遺髪・遺品の保管、遺体が浮き上がらない措置を講じ、相当の儀礼をもって水葬に付することができる・・・と船員法に定めてある。
せいかさいだん(生花祭壇)
生花が主になった祭壇のこと。生花だけで祭壇を構成する場合と生花と白木祭壇とを組み合わせて使うこともある。
せいしき(清拭)
「死後の処置」と同じ。清拭は、死後にのみ行われるのではなく、患者などの身体を拭き清浄にすること。
せいぜんけいやく(生前契約)
葬儀あるいは死後の処理について本人が予め内容を定め、支払い方法を定め、事業者と契約しておくこと。死後のことなので、家族が共同契約する場合を除き遺言証書に事業者への契約どおりの内容を実行した場合に支払われる負担付遺贈、遺言執行人の指定をしておく。
せいぜんじゅんび(生前準備)
葬儀など死後のことについて生前に自分で準備しておくこと。
せいぜんよやく(生前予約)
葬儀について生前に依頼することを事業者に本人が申し出ておくこと。事業者お提供する会員システムなどに入会する形を取るが法的拘束力はない。(参照「生前契約」)
せしゅ(施主)
葬儀の運営や費用の支払いについて責任を持つ者。通常は喪主とイコールであるが、社葬などの場合には、社葬を主催する企業(の代表者)が施主となり、遺族の代表者である喪主と区別されるケースもある。
ぜんやしき(前夜式)
キリスト教プロテスタントが葬儀前夜(通夜)に行う儀礼のこと。
せんれいさい(遷霊祭)
神葬祭で通夜に遺体から御霊(みたま)を霊璽に移し留める儀のこと。
そうぎ(葬儀)
葬送儀礼の略。看取り・納棺・通夜・葬儀・告別式・火葬・納骨・四十九日などの喪、と続く葬儀前から葬儀後に続く一連の死者を葬る作業。
ぞうきいしょく(臓器移植)
ある人の心臓、皮膚、眼球などを他の人に移植し、他の人の疾患を治療する方法のこと。生きている人の臓器を移植することを「生体移植」と言う。死後の移植については心臓死を待っては移植できない心臓や肝臓などがあり、脳死を持って移植できる手続きが臓器移植法で定められた。生前に臓器提供カードなどで本人が脳死判定、臓器提供する旨意思表示しており家族が同意した場合、法的に定められた方式で脳死判定を行い、脳死が認定されたら臓器移植が行われる。(参照「脳死」)
そうぎしゃ(葬儀社)
葬儀サービスを提供する事業者のこと。狭義には専門の事業者をいうが、広義には冠婚葬祭互助会など葬儀を取り扱う業者全般に対して使われる。
そうぐ(葬具)
一般的には葬式を行うのに用いる道具のこと。かつては葬列に用いた道具を指した。葬具の特徴は金具は用いず、白木の木工製品か紙製品であること。 そうけ(喪家)死者を出した家族のこと。古くは儒教で「喪(そう)のある家」を意味し「そうか」と読んだが今は用いられることがない。西日本では「もけ」と読まれ、関東では「葬家」と書き「そうけ」と読まれることもある。
そくじつかえし(即日返し)
参照「返礼品」。葬儀当日にする香典返しのこと。
そんげんし(尊厳死)
人間の終末にあたり尊厳を持って死を迎えること。生前に尊厳死の意思表示をしておく。有効な治療回復の手立てがないとき本人の生活の質を無視して延命治療するのではなく、痛みや緩和の手立ては取るものの出来るだけ自然な死を選択すること。

た行

ツバキ たまぐしほうてん(玉串奉奠)
神道で神前に玉串を捧げ奉じて拝礼すること。玉串は榊の枝葉。
だんか(檀家)
その寺の信者となり、お布施などの経済的な援助を行い、葬式・法要などを行う家。
ちゅういん(中陰)
死後四十九日までの間。「中陰」とは古代インドの人間は輪廻転生するとの考えに基づくもの。誕生の瞬間を「生有(しょうう)」、生きている間を「本有(ほんぬ)」、死の瞬間を「死有(しう)」、死んで次の生を享ける間が49日間あり、これを「中有(ちゅうう)」または「中陰」と呼んだ。
ついぜんくよう(追善供養)
死者を供養するために法事を行うこと。死者のために善業を行い、これを死者の冥福(あの世での幸せ)のために振り向けようとすること。
つや(通夜)
本来は死後、葬儀当日の朝まで営まれるもの。夜を徹し営まれることから通夜と言う。今通夜と一般的に言うのは葬儀前夜に行われる法要とその後の会食のこと。
つやぶるまい(通夜振る舞い)
通夜の法要の後の会食のこと。かつては通夜に会葬者に飲食を振舞うことが死者の冥福に貢献するものと考えられ振舞ったことから来ている
どうし(導師)
本来は仏道に導き入らしめる師のこと。法要(法会)を主宰する僧侶を指す。葬儀では、葬儀の法要を主宰する僧侶のこと。

な行

ノースポール なおらい(直会)
神事の後に神前に供えた酒、料理で行う宴席のこと。神葬祭で葬儀後に行う会食のこと。
ねんぶつ(念仏)
「南無阿弥陀仏」の名号を唱えること。
のうこつどう(納骨堂)
法律的には「他人の委託を受けて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設」のこと。遺骨を一時預かりするだけではなく、墓地使用同様に長期預かりもある。
のうし(脳死)
脳の機能が失われたことをもって判定される死。臓器移植カードなどで本人が脳死判定に同意し、家族も同意した場合に行われる。従来は脳死と心臓死の時間的差はあまり問題ではなかったが、医療技術の進歩により人工呼吸器(レシピレータ)が開発され、脳死に至っても心臓は動き血流が身体を回るという現象が生じた。脳死に至ると人工呼吸器をつけても通常で1週間程度、長くて1ヵ月程度で心臓死に至る。2つの死の概念が出て、どれをもって個体の死とするべきか議論がある。

は行

ブルーサルビア はか(墓)
死体または火葬後の焼骨を納めるところ。墓地と納骨堂がある。墓地には一基ずつ独立した形態の墓所と共同で使用する形態の墓所がある。納骨堂は複数の焼骨を預かる施設のこと。見分け方は、屋外の施設が墓地、屋内の施設が納骨堂。
はっこつ(白骨)
通常は風雨にさらされ白くなった骨を意味する。葬儀においては喉仏を指し、特に大事にされる。実際の喉仏は火葬時に溶解するため似た形の第2頚骨が代用される。
ひがん(彼岸)
川の向こう側を表し、この世に対してあの世を意味する。これから死者を追悼する季節の意味としても使用される。春彼岸は春分の日を中日とする7日間、秋彼岸は秋分の日を中日とする7日間。墓参りをする習慣がある。
ひたん(悲嘆)
英語ではグリーフ。近親者の死別によって生じる強い悲しみのこと。死別の悲嘆を経験した遺族によって営まれる作業過程をグリーフワーク(喪の仕事)といい、死別の悲嘆に陥った人へのサポートをグリーフケア(悲嘆の援助)という。
ひつぎ(棺)
遺体を納める物。明治以降に遺体が仰向けに寝た形で収まる寝棺(ねかん)が主流となったが江戸時代までは座った形で収まる座棺が使用され土葬用に現在も一部残る。
ひつぎ(柩)
「棺」は遺体の容器を意味するが、「柩」は特に棺に遺体が収まった状態を言う。
ふうそう(風葬)
山奥や海岸の洞窟内に死体を運び、自然のままに骨化するに任せる葬法のこと。風葬の葬地は神聖な場所とされた。今では容認されていないが、日本では中世までの庶民の死体の葬り方としてポピュラーなものであった。
ふせ(布施)
仏教では布施は悟りを求め修行する菩薩が行うべき6つの実践徳の一つ。施す人も施される人も施す物品も本来的に空にあり、執着心を離れてなされるべきものとされる。【1】財施(仏教の教えへの感謝の表れとして僧侶などに金品を与えること。葬儀や法事での布施はこれにあたる)【2】法施(ほっせ:正しい仏法を説き精神的な施しを行うこと。僧侶が法要を行ったり法話をしたりするのはこれにあたる)【3】無畏施(むいせ:困った人に親切にしたり、不安などを感じている人に安心あんじんを施したりすること)の3つに分類される。ぷれにーど(プレニード)生前予約のこと。アメリカでは、ごく一般的に行われている生前予約システム。
ふんぼ(墳墓)
墓地内に設けられた個人の墓のこと。個人単位の個人墓、夫婦単位の夫婦墓、家単位の家墓、共同利用の共同(合葬)墓などの形態がある。
へんれいひん(返礼品)
同「お返し」。葬儀では、通夜や告別式への会葬者に対して会葬の返礼として会葬礼品、通夜に来て通夜振る舞いに出席しない人への通夜振る舞いの代用としての通夜返し、香典をいただいたことへの返礼品(香典返し)、法事などへの出席者へのお礼の引き出物、葬儀を手伝ってくれた方へのお礼などがある。香典返しは都市などでは明治期以降、忌明けを期して行われたので忌明返しともいう。近年では、香典返しも葬儀の香典をいただいた時点で行う即日返しが増えている。
ほうめいばん(芳名版)
供花を供えた人の名をいちいちの花に名札をつけて示すのではなく、名前だけを別に一覧にして示す形式のこと。
ぼだいじ(菩提寺)
家族の墓所がある寺のこと。
ぼち(墓地)
法律的には「墳墓を設けるために、墓地として都道府県知事の許可を受けた区域」のこと。【1】公共団体の公営墓地 【2】宗教法人がその構成員の宗教的祭祀のために使用許可している寺院境内墓地 【3】宗教法人や財団法人などの公益法人が経営して相互の自由な契約に基づき使用される民営墓地 �地域住民などが共有し古くから使用実績のある共同墓地 の4種類の形態がある。
ぼん(盆)
俗に「お盆」。民間習俗としては死者の霊が帰るときと言われ、7月15日前後に行われる。旧暦に近い1ヶ月後の8月15日前後に行うところが多い。迎え火を焚いて迎え、送り火を焚いたり灯篭を流したりして見送る。
ほんそう(本葬)
後日に社葬などを行うとき、死亡直後には近親者のみでの密葬を行い、社葬を本葬として営む。実際の授戒・引導などの葬儀式は密葬で済ませてあるので本葬とは称するが機能としては告別式の独立形態となる。

ま行

マーガレット まくらかざり(枕飾り)
死後、遺体を安置した後に遺体の側を荘厳(しょうごん)するもの。小机に白布をかけ、香炉を中央に、向かって右に燭台(ローソク)、向かって左に花立の三具足を供える。このほか浄水や白いご飯(または団子)を供えたりすることもある。
まくらぎょう(枕経)
死亡直後、遺体を安置した枕元で檀那寺の僧侶が経を読むこと。中世には臨終時に枕元で本人に読み聞かせた臨終経であったが、江戸時代以降は死後の所作となった。都会では形骸化して通夜に合わせて行うこともある。
まつごのみず(末期の水)
医師の死亡判定直後に死の現場に立ちあった者により行われる。湯飲み茶碗に水を入れ、割箸の先に脱脂綿を巻いたものを用意する。この割箸の先の脱脂綿に水を含ませ一人ひとり順に死者の唇を潤す。割箸の代わりに綿棒や新しい筆を用いたりする。
みつぐそく(三具足)
法要時の仏前供養の基本形。香炉を中心にして左に花立、右に燭台を配する。この三具足と遺体(納棺)があれば葬儀はできるとも言われている
みっそう(密葬)
告別式を行わずに近親者だけで葬式を営むこと。
みんえいぼち(民営墓地)
宗教法人や財団法人などの公益法人が経営する墓地で、事業を目的としているので事業型墓地といわれる。宗教法人が経営しても、当該宗教法人の信者対象ではなく、使用者の宗旨を問わないで広く一般にも使用者を求めている墓地は民営墓地に分類される。
むえんふんぼ(無縁墳墓)
承継者が不在となった墓。一般に承継者を失った墓は処分の対象となる。1年間墓所に立て札を立てて縁者の申告を待つ、と言う条件で墓地の管理者は無縁墳墓を撤去するという改葬することができる。この場合、遺骨は無縁塔などに合葬される。無縁となりすぐ改葬できるわけではなく、権利関係の民法上の条件をクリアする必要がある。5年程度はそのままの状態で保全される。
むしゅうきょうそう(無宗教葬)
「無宗教葬」とは、無信仰の葬儀を意味しない。それも含むが、「特定の宗教宗派の方法に依らない葬儀」を意味する。近年は、「自由葬」とも言う。無宗教の「お別れ会」もこれと同じ形である。定まった方法がないのが特徴である。
みとり(看取り)
死を看取ること。広くは終末期にある家族が死に至るまでを看病すること。
(喪)
元は「死者を哀哭する」意で「そう」と読んだ。ここから「死者を哀悼する礼」である「喪礼(そうれい)」「人を失う」こと。現在は「喪(も)」は死者を悲しみこもる「喪中」と同義に使われ「喪(も)に服する」などと使用される。
もしゅ(喪主)
葬儀において遺族を代表して祭祀を主宰する者。遺言で祭祀主宰者の指定が可能。
もちゅう(喪中)
喪に服していること、その期間。死者との関係により色々だが、一般に死後1年を言う。

や行

ヤマユリ ゆいごん(遺言)
法律的には「いごん」と読む。死後のことについて書き残すことで、遺言が法律的有効性を持つためには、方法や書式などが民法で詳細に定められている。普通方式には、自筆証書(全て自書)秘密証書(自分で作成し、公証人に証明)、公正証書(公証人が作成)がある。遺言で効力を発揮するのは財産処分の仕方と子の認知・相続人の廃除・未成年者の後見人の指定・祭祀主宰者の指定など身分に関すること。
ゆいごんのーと(遺言ノート)
「遺言」は法律的文書で書式も効力の及ぶ範囲も定まっている。そこで葬式を含む死後のことについて(法的拘束力はないもの)自分の意思を簡易に明らかにしておくこと。
ゆうじんそう(友人葬)
本来は「友人たちが主催して行う葬儀」一般を意味したが、現在では創価学会会員が行う葬儀のことを指す。
ゆかん(湯灌)
かつては近親者あるいは地域の者が担当し、お湯(先に水お入れお湯を注ぎ適温にして作る「逆さ水」)で身体を洗浄し、仏衣に着替えさせて納棺すること。 よとぎ(夜伽)通夜などで夜通し付き添うこと。

ら行

ラベンダー りんじゅう(臨終)
死に臨むこと。今は息を引き取ることと同義に使われいるが、終末期を迎えた人を最後の息を引き取るまで看取ること。危篤時には近親者が病床に集い最後の対面をすること、息を引き取る様子を枕辺で見届けること、息を引き取った後にはひとりひとりが死者の唇に水を潤わせる末期の水(死水)をとり、死者と別れること、死者の身体を清めること、遺体を安置し枕飾りをし僧侶に枕経をあげてもらうこと、と死の前後のことを言う。
りんねてんしょう(輪廻転生)
衆生(いのちあるもの)は三界(欲界、色界(しきかい)、無色界)六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道)の世界を迷いの世界を生まれ変わり死に変わりはてしなく流れ行くとの古代インドの思想。